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悪魔のささやき2話 出会いとハイグレ
第2話です。もうちょっとメインヒロインの魅力を見せる文章を書きたいところでした。
一応、この子がメインになります。
*注意事項*
このシリーズ、基本百合がメインですが一組だけ男女カプっぽいものがありますのでご了承ください。
野郎がハイグレしたり、女の子とピ――したり、逆に寝取られたりすることはありませんのでその点はご安心ください。(逆にそれ期待してた人はすみません……)
* * * * *
(あら、やだ。この子、超好みかも……)
リリルは内心にやつきながら、目の前の少女のことをじっと眺める。
年齢は今の自分――17歳の仮初めの姿と同じぐらいの年頃だろう。
黒く長い艶やかな髪に、ぱっちりと大きな、けれども不安げに揺れている両の瞳は、小動物のような幼さと可愛らしさを感じさせ、保護欲を駆り立てられる。
一応、この子がメインになります。
*注意事項*
このシリーズ、基本百合がメインですが一組だけ男女カプっぽいものがありますのでご了承ください。
野郎がハイグレしたり、女の子とピ――したり、逆に寝取られたりすることはありませんのでその点はご安心ください。(逆にそれ期待してた人はすみません……)
* * * * *
(あら、やだ。この子、超好みかも……)
リリルは内心にやつきながら、目の前の少女のことをじっと眺める。
年齢は今の自分――17歳の仮初めの姿と同じぐらいの年頃だろう。
黒く長い艶やかな髪に、ぱっちりと大きな、けれども不安げに揺れている両の瞳は、小動物のような幼さと可愛らしさを感じさせ、保護欲を駆り立てられる。
だが、衣服の上からでもわかる豊満な胸に、スカートから伸びたむっちりとした白い太ももは十分に大人の雰囲気をかもし出し、それが同時に被虐心をそそられてしまう。
まさに、大人と子供の魅力を兼ね備えた大和撫子な少女である。
白と紺で彩られ、着崩れることなくボタンが締められた制服に、アクセントのような赤いネクタイという服装もまた素晴らしい。
彼女の清楚そうな雰囲気をより強くしていた。
(……映画を見に行くって目的がなければそのままつまみ食いしてたわね、絶対)
そんなことを思っていると、黒髪の少女が丁寧な物腰で改めて訊ねてくる。
「あ、あの……失礼しました。怪我などは……?」
「え? あぁ、大丈夫大丈夫! あなたこそ、怪我しなかった? けっこうな勢いでぶつかったから、あなたも痛かったんじゃない?」
「いえ、私は……。その、自業自得ですので……。本当に、すみません……」
少女は改めて、リリルに頭を下げる。
ぶつかったことによる申し訳なさ――とはまた違った意味で、彼女の表情が暗くなったようにリリルは感じた。
リリルは冗談のつもりで、
「もしかして、彼氏と喧嘩して思わず駆け出しちゃったところ……とか?」
笑いながら、そう訊ねてみる。
が――。
「ち、ちがいます!? 彼は、別にそんな……!」
と、少女は頬をりんごのように真っ赤に染めて反論した。
そして、自分の口にしたこと気づき、驚くように目を丸くさせた。
ついでに、リリルも同じように目を丸くした。
(……ふむ。この子、意中の男子持ちか……)
ジト目になりながら、リリルは複雑そうな顔をする。
あわあわと慌て、長い黒髪を浮き立たせる少女の姿はとても可愛いのだが……なんともいえない気持ちに見舞われる。
いや、どうせ自分にこうして目をつけられてしまったからには、その意中の彼との恋が成就する確率はかなり低いだろうが……。
リリルは、必死に何かを言おうとしてうろたえている少女の唇を、人差し指でぴとっと塞いだ。
「はいはい、わかったから落ち着いて。まぁ、とにかくあなたも気をつけてね。怪我でもしたら、せっかくの美人が台無しなんだからね」
そう言って、リリルは「じゃあね」と踵を返した。
美人、と言われて少女は困ったように頬を赤くしていた。
が、やがてリリルの背中に頭をそっとさげると、彼女もまたリリルと同じように人ごみへと紛れていった。
リリルはそれをわき目で見届けると、少女の唇に触れた人差し指をそっと額にあて魔力を集中させる。
脳裏に彼女に関する素性が次々と浮かびあがってきた。
彼女が住んでいる場所や通っている学校が次々と浮き彫りになっていく。
そして、最後に……。
榎本千草、――。
最後に名前が浮かびあがり、リリルはほくそえむ。あの黒髪の少女は、榎本千草というのか。
(んふふ。それじゃあ、何か面白いことを思いついたときはお相手よろしくね? 榎本千草、さん)
心の中で呟き、リリルは再び歩き出す。
映画館は、もうすぐそこだった……。
まさに、大人と子供の魅力を兼ね備えた大和撫子な少女である。
白と紺で彩られ、着崩れることなくボタンが締められた制服に、アクセントのような赤いネクタイという服装もまた素晴らしい。
彼女の清楚そうな雰囲気をより強くしていた。
(……映画を見に行くって目的がなければそのままつまみ食いしてたわね、絶対)
そんなことを思っていると、黒髪の少女が丁寧な物腰で改めて訊ねてくる。
「あ、あの……失礼しました。怪我などは……?」
「え? あぁ、大丈夫大丈夫! あなたこそ、怪我しなかった? けっこうな勢いでぶつかったから、あなたも痛かったんじゃない?」
「いえ、私は……。その、自業自得ですので……。本当に、すみません……」
少女は改めて、リリルに頭を下げる。
ぶつかったことによる申し訳なさ――とはまた違った意味で、彼女の表情が暗くなったようにリリルは感じた。
リリルは冗談のつもりで、
「もしかして、彼氏と喧嘩して思わず駆け出しちゃったところ……とか?」
笑いながら、そう訊ねてみる。
が――。
「ち、ちがいます!? 彼は、別にそんな……!」
と、少女は頬をりんごのように真っ赤に染めて反論した。
そして、自分の口にしたこと気づき、驚くように目を丸くさせた。
ついでに、リリルも同じように目を丸くした。
(……ふむ。この子、意中の男子持ちか……)
ジト目になりながら、リリルは複雑そうな顔をする。
あわあわと慌て、長い黒髪を浮き立たせる少女の姿はとても可愛いのだが……なんともいえない気持ちに見舞われる。
いや、どうせ自分にこうして目をつけられてしまったからには、その意中の彼との恋が成就する確率はかなり低いだろうが……。
リリルは、必死に何かを言おうとしてうろたえている少女の唇を、人差し指でぴとっと塞いだ。
「はいはい、わかったから落ち着いて。まぁ、とにかくあなたも気をつけてね。怪我でもしたら、せっかくの美人が台無しなんだからね」
そう言って、リリルは「じゃあね」と踵を返した。
美人、と言われて少女は困ったように頬を赤くしていた。
が、やがてリリルの背中に頭をそっとさげると、彼女もまたリリルと同じように人ごみへと紛れていった。
リリルはそれをわき目で見届けると、少女の唇に触れた人差し指をそっと額にあて魔力を集中させる。
脳裏に彼女に関する素性が次々と浮かびあがってきた。
彼女が住んでいる場所や通っている学校が次々と浮き彫りになっていく。
そして、最後に……。
榎本千草、――。
最後に名前が浮かびあがり、リリルはほくそえむ。あの黒髪の少女は、榎本千草というのか。
(んふふ。それじゃあ、何か面白いことを思いついたときはお相手よろしくね? 榎本千草、さん)
心の中で呟き、リリルは再び歩き出す。
映画館は、もうすぐそこだった……。
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